ChatGPTの画像生成モデル、どこまで描ける?第4回

第4回 表情を変えながら、どこまでポーズを積み重ねられるのか

今回は、前回までに成功した「レンチの着替え」と「片手挨拶」を土台にして、表情変更からさらに複雑な全身ポーズまで段階的に追加した。

第3回では、クラシカル衣装を維持したまま右手・左手を上げる挨拶ポーズを試し、手の左右指定はかなり安定して処理できた。

そこで第4回では、まず口を開けた笑顔から開始する。

表情だけを変えられるのか。
目元まで自然に連動するのか。
ウインクと左右指定を同時に扱えるのか。
怒り顔と握りこぶしのように、表情と身体の演技を一つの感情としてまとめられるのか。
さらに、両手で物を持つ、前傾する、片脚を動かす、と条件を増やしたとき、どこから崩れるのか。

結果として、表情・上半身・両手の処理はかなり安定した一方、最後に「足の左右」で前回とは違う傾向が見えた。


今回の観測テーマ

主な観測項目は次のとおり。

  • 元の顔立ちを維持したまま、口を開けた笑顔に変更できるか
  • 口だけでなく、目元や眉まで笑顔に連動できるか
  • 右手を上げながら左目だけウインクする左右交差指定を処理できるか
  • 怒り顔と握りこぶしを一つの感情表現としてまとめられるか
  • 両手で同じ小物を自然に保持できるか
  • 両手、小物、表情を維持したまま上半身を動かせるか
  • 片脚立ちや脚の前後移動を追加しても全身の重心を成立させられるか
  • 手では安定した左右指定が、足でも同様に通るか
  • 衣装によって左右判定そのものが難しくなる場合があるか
  • 画像生成側と検品側で、左右判定にどのような違いが出るか

今回は、一度にすべての条件を与えるのではなく、成功した条件を残しながら一つずつ追加する形で進めた。


使用した参照画像

レンチの基本立ち絵を人物参照として使用した。

参照対象は、顔立ち、短い黒紺の髪、暖色系の控えめなハイライト、青い目、紺のヘアバンド、後ろの小さな結び、頭身、体格。

基本的には第3回と同じクラシカル衣装へ着替える条件を使用した。

終盤の左右確認では、膝下丈のスカートによって脚の接続が見えにくくなったため、比較用として衣装変更を外し、元の作業着でも同じ脚指定を試した。

生成は今回も新規チャットで行い、1チャットにつき1枚だけ生成した。
忘れろビームは使用していない。


生成条件

  • 毎回、新規チャットを使用
  • 参照画像はレンチの基本立ち絵
  • 1チャットにつき1枚だけ生成
  • 忘れろビームは使用しない
  • 白無地背景
  • 全身立ち絵
  • 生成後の修正指示は行わない
  • 成功した条件を残しながら、新しい要素を一つずつ追加する

今回の流れは次のとおり。

  1. 開口笑顔
  2. 開口笑顔+笑い目
  3. 開口笑顔+左目ウインク+右手挨拶
  4. 怒り顔+右手握りこぶし
  5. 照れ笑い+両手で小さな箱を差し出す
  6. 上記+右足を半歩後ろへ引く
  7. 上記+右膝を曲げ、右足を後方へ持ち上げる
  8. 元の作業着+同じ右脚指定で左右確認

基本となる着替えプロンプト

第3回で使用したクラシカル衣装の指示を今回も土台にした。

添付したレンチの立ち絵を人物参照として使用する。

レンチ本人の顔立ち、短い黒紺の髪、暖色系の控えめなハイライト、青い目、紺のヘアバンドと後ろの小さな結び、元画像と同程度の頭身と体格を維持する。

レンチを、普段の作業着とは異なる落ち着いたクラシカルな服装へ着替えさせる。

衣装は、小さめのスタンドカラーの長袖ブラウス、膝下丈のジャンパースカート風Aラインドレス、シンプルな編み上げショートブーツ。

色は深い青緑、チャコール、くすんだ青を中心にする。

フリルやリボンなどの装飾は最小限にし、袖口と襟にだけ控えめなクラシカルさを加える。

甘すぎず、制服やメイド服のような職業衣装にはせず、仮装感のない普通のクラシカルドレスとして描く。

レンチの活発さと芯のある雰囲気を残し、「普段とは違うが意外と似合う」服装にする。

白い無地背景の全身立ち絵。
衣装全体、腕、脚、靴まで確認できる構図。
高品質なアニメ調イラスト。

1枚目:口を開けた笑顔

最初は、第3回で成功した右手挨拶を維持したまま、表情だけを変更した。

追加した主な指示は次のとおり。

表情は、口を開けた明るく自然な笑顔にする。
単に口を開くだけではなく、目元と眉も自然に笑顔へ連動させる。
元気で親しみやすい笑顔としつつ、極端に大きく口を開けたり、誇張した表情にはしない。
歯は必要以上に強調しない。

結果

開口笑顔は問題なく成立した。

右手挨拶、左腕を下ろした姿勢、クラシカル衣装も維持されている。
口の変化は明確だった。

一方、元立ち絵と比較すると、目の基本形は大きく変わっていないように見えた。
目元は多少柔らかくなっているものの、「笑ったことによって目の形まで明確に変化した」とまでは言いにくい。

そこで次は、目元そのものを指定することにした。


2枚目:笑顔+笑い目

1枚目の条件へ、次の指示を追加した。

笑顔に合わせて、両目を少し細める。
目を完全に閉じるのではなく、笑ったことで下まぶたが少し持ち上がり、目尻が柔らかくなる自然な笑い目にする。
元の青い目の色と基本的な目の形は維持する。

結果

1枚目よりも目元の変化が明確になった。

上まぶたが少し下がり、目全体が柔らかくなっている。
口だけでなく、目まで表情へ参加した笑顔になった。

完全に目を閉じるほど強い変更ではないため、人物性も大きく崩れていない。

この時点で、単純な表情変更はかなり素直に処理できることが見えてきた。


3枚目:右手挨拶+左目ウインク

表情変更だけでは負荷が低かったため、左右指定を組み合わせた。

右手を上げた挨拶ポーズを維持したまま、左目だけを閉じてウインクする。

追加した主な指示は次のとおり。

左目だけを自然に閉じてウインクする。
右目は開いたままにし、青い瞳がはっきり見えるようにする。
両目を閉じたり、右目まで細く閉じたりしない。

右手を上げ、左目を閉じるという左右の指定を正確に維持する。

結果

右手を上げたまま、左目だけを閉じることに成功した。

右目は開いた状態で青い瞳も確認できる。
開口笑顔も維持され、ウインク側の目尻や頬も自然に表情へ参加していた。

前回の手の左右指定に続き、今回の「右手+左目」という左右交差指定も成功した。

表情と上半身の左右処理は、想定以上に安定していた。


4枚目:怒り顔+右手握りこぶし

次は、笑顔とは逆方向の感情を試した。

単に顔だけを怒らせるのではなく、右手を握りこぶしにし、表情と身体を同じ感情で統一する。

主な指定は次のとおり。

右腕を曲げ、右手を肩から胸の横あたりまで上げる。
右手はしっかり握りこぶしにし、指を開かない。

左腕は自然に下ろしたままにする。
両手を握りこぶしにせず、左手は自然に力を抜いた状態にする。

表情は、明確に怒っている表情にする。
眉を内側へ寄せ、少し下げる。
目つきを普段より鋭くし、青い目は両方とも開いたままにする。

怒った表情と右手の握りこぶしが、同じ感情から出ているように自然に統一する。

結果

これも成功した。

眉、目、口の変化が怒りとしてまとまり、右手は握りこぶしになった。
左手は下ろしたままで、両手を握る形にもなっていない。

表情だけでなく、身体の一部を同じ感情へ連動させる処理も安定していた。

ここまでの結果では、大きな失敗がほとんど出なかった。


5枚目:照れ笑い+両手で小さな箱を差し出す

さらに負荷を上げるため、片手の動作から両手の共有動作へ移った。

両手で同じ小さな箱を持ち、それをこちらへ差し出す。
同時に、少し恥ずかしそうな照れ笑いへ変更した。

主な指定は次のとおり。

両腕を身体の前へ自然に伸ばし、両手で小さな箱を持ってこちらへ差し出しているポーズにする。

箱は両手のひらで下側と左右を支えるように持つ。
左右の手が同じ箱を自然に支えている状態にし、指が箱へ食い込んだり、箱を貫通したりしない。
片手だけで持たず、両手を使って丁寧に差し出している姿勢にする。

表情は、少し恥ずかしそうな照れ笑いにする。
頬をほんのり赤らめる。
口は小さく開けた自然な笑顔にする。

結果

両手で同じ箱を持つ処理はかなり自然だった。

両手とも箱に関与しており、片手だけで持つ形にはならなかった。
指と箱の接触にも大きな破綻は見られない。

表情も照れ笑いとして成立した。

ここまで、衣装、表情、両腕、両手、共有物体を同時に扱っているが、主要条件は維持された。


6枚目:箱を差し出しながら右足を半歩後ろへ

次に、下半身まで動かした。

5枚目の条件を残したまま、上半身をわずかに前傾させ、右足を半歩ほど後ろへ引く。

主な追加指示は次のとおり。

身体は正面を基本としつつ、上半身をこちらへわずかに前へ傾ける。

右足を左足より半歩ほど後ろへ引く。
右足はつま先だけで浮かせたりせず、地面へ自然に接地させる。
左足を主な支持脚として、右足を後方へ引いた状態でも全身の重心が自然に成立するようにする。

結果

片足を後方へ引いた立ち姿そのものは成立した。

上半身の軽い前傾、両手の箱、照れ笑いも維持されている。

しかし、ここで問題が起きた。

どちらの足が後ろへ引かれているのか、画像だけでは明確に判定しづらい。

膝下丈のスカートによって太ももから膝付近までが隠れており、画面上で見える靴の位置だけでは、骨盤からどちらの脚へつながっているのかを確実に追えなかった。

生成が左右を間違えた可能性もある。
一方で、遠近や脚の交差によってそう見えているだけの可能性も残る。

この画像は、左右については判定保留とした。


7枚目:右膝を曲げ、右足を後ろへ持ち上げる

左右判定をより明確にするため、接地位置ではなく「片脚だけを完全に浮かせる」条件に変更した。

主な指定は次のとおり。

左脚を支持脚として地面にしっかり接地させる。

右膝を曲げ、右脚だけを身体の後方へ持ち上げる。
右足は地面から完全に離し、右のショートブーツが宙に浮いていることが明確に分かるようにする。

左足は地面に接地したままにし、左脚を持ち上げない。
左右の脚を取り違えず、持ち上げるのはレンチ本人の右脚だけとする。

結果

片脚立ちそのものはきれいに成立した。

支持脚、浮いた脚、上半身の前傾、両手で箱を差し出す姿勢、照れ笑いはすべて維持されている。

ただし、ここでもスカートによって脚の付け根と膝周辺が隠れた。

見た目では指定と逆の脚が上がっているようにも見える。
しかし、骨格の接続を完全には確認できないため、この段階でも左右を断定し切れなかった。

そこで最後に、衣装変更そのものを外して確認することにした。


8枚目:元の作業着で同じ右脚指定

左右だけを確認するため、クラシカル衣装への着替えをやめ、レンチの通常衣装で同じ脚ポーズを試した。

元衣装では脚が大きく露出しており、太もも、膝、ブーツまでの接続を追いやすい。

結果

ここで左右がかなり明確になった。

指定は「右脚を後方へ持ち上げる」だったが、実際に持ち上がっていたのは左脚だった。

接地しているのがレンチ本人の右脚。
後方へ曲げて持ち上げているのが左脚。

つまり、少なくともこの生成では、足の左右指定を取り違えたと判定できる。

前のスカート画像も同じ方向へ誤っていた可能性は高まったが、前2枚については脚の接続が隠れていたため、確定扱いにはしない。


今回の判定

表情変更

成功。

開口笑顔、笑い目、ウインク、怒り顔、照れ笑いまで、複数の表情変更を大きな破綻なく処理できた。

特に、単純に口だけを変えるのではなく、目元や眉を追加指定することで、顔全体の表情も変化した。


表情+片手ポーズ

成功。

右手挨拶+左目ウインクという左右交差指定も成立した。

怒り顔+右手握りこぶしも、表情と身体が一つの感情としてまとまった。

前回に続き、上半身の左右指定はかなり安定している。


両手+共有物体

成功。

両手で同じ箱を持つ処理は自然だった。

片手だけで持つ、手が箱を貫通する、腕が増えるといった大きな破綻は見られなかった。

今回の条件では、両手を同じ物体へ関与させる複合ポーズも安定して処理できた。


全身ポーズ

おおむね成功。

両手で箱を差し出しながら軽く前傾し、片脚を動かすところまで全身として成立した。

重心も大きく崩れていない。

単純な立ち絵から離れた全身演技でも、画像として自然にまとめる能力は高かった。


足の左右指定

失敗例を確認。

最後の元衣装テストでは、右脚を持ち上げる指定に対して左脚が持ち上がった。

第3回では、右手・左手の指定は複数回成功していた。
今回も右手+左目の交差指定は成功した。

一方で、足の左右では明確な取り違えが確認できた。

今回だけで一般化はできないが、

手の左右指定が成功していても、足の左右指定まで同じ安定性があるとは限らない。

という結果になった。


衣装と「検品可能性」

今回、生成結果そのものとは別に重要だったのが、衣装によって左右判定の難易度が変わることだった。

膝下丈のAラインドレスでは、脚を動かしても太ももから膝の接続が隠れる。

そのため、

  • どちらの脚が骨盤につながっているか
  • 前後の脚が途中で交差していないか
  • 遠近によって左右が入れ替わって見えていないか

を画像から確実に確認しにくい。

元の作業着へ戻したところ、左右の接続を追えるようになり、初めて明確な誤りとして判定できた。

つまり、左右テストでは生成プロンプトだけでなく、

「生成後に人間やAIが結果を判定できる衣装・構図になっているか」

も試験設計の一部になる。

次回、足の左右を再度観測する場合は、膝が見える衣装を使用したほうがよさそうだ。


今回も発生した検品側の左右PON

第3回では、画像生成モデルが正しく右手を上げていたにもかかわらず、観測コメント側が左手と誤判定する事故があった。

今回も同様に、最後の元衣装画像を最初に確認した際、観測コメント側が「右脚を持ち上げているので成功」と誤判定した。

実際には左脚が上がっていた。

つまり今回も、

  • 画像生成モデルが左右を間違える場合がある
  • 画像を検品する側も左右を間違える場合がある

という二つの問題が同時に存在することになった。

特に脚は、手よりも重心、遠近、骨盤との接続、衣装の隠れなどが加わるため、視覚的な判定そのものが難しくなる。

左右が重要な生成では、生成結果だけでなく、検品方法まで含めて設計する必要がありそうだ。


今回わかったこと

第4回では、最初に想定していた「表情変更」よりもかなり先まで試験が進んだ。

開口笑顔から始まり、笑い目、ウインク、怒り、照れと表情を変えたが、どれも大きな失敗はなかった。

さらに、

表情
+片手ポーズ
+両手
+共有物体
+上半身の前傾
+片脚立ち

まで条件を積み重ねても、画像全体はかなり自然に成立した。

今回、最初にはっきりした弱点が見えたのは、複雑さそのものではなく足の左右指定だった。

これは第3回の手の左右結果と対照的だった。


次回に向けて

次回は、今回成功した複合条件をさらに一段増やす予定である。

候補は、

  • 膝が見える別衣装
  • 両手を使うポーズ
  • 足の左右指定
  • 表情変更
  • 日本語文字

を一枚の中で同時に処理する総合試験。

ただし、今回の結果から、足の左右を観測するなら衣装選びが重要になる。

膝下丈のスカートでは判定自体が難しかったため、次回は膝と脚の接続を確認しやすい衣装へ変更する予定である。

日本語についても、文字が小さすぎる小物へ書かせるより、ある程度面積のあるボードなどを両手で持たせたほうが、文字処理そのものを観測しやすい。

次回は「難しい条件を増やす」だけでなく、成功・失敗を明確に判定できる条件設計も含めた試験になりそうだ。


まとめ

今回の収穫は大きく四つあった。

一つ目は、笑顔、笑い目、ウインク、怒り、照れといった表情変更がかなり安定していたこと。

二つ目は、表情と片手ポーズ、さらに両手と共有物体まで条件を増やしても、大きな破綻が出なかったこと。

三つ目は、全身ポーズまで負荷を上げても、画像として自然な重心や姿勢を作れたこと。

四つ目は、手では安定していた左右指定が、足では明確に失敗した例を確認できたこと。

今回の結論はこうなる。

ChatGPTの画像生成モデルは、表情変更だけならかなり素直に処理できる。 表情、両手、小物、全身ポーズまで重ねても高い安定性を見せた。 ただし、足の左右指定では取り違えが起こり、衣装によってはその失敗を検品すること自体も難しくなる。

そして今回も、左右を観測していたはずが、途中で検品側まで左右を間違えた。

第3回に続き、画像生成モデルだけでなく、画像を読む側も観測対象であることを再確認する結果になった。

*お約束:このサイトの文・画像はほぼ全てAI製です*

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