同じお題と同じ英語プロンプトを渡したとき、画像生成AIごとにどんな違いが出るのか。
第3回は、沖縄県の古宇利大橋を観測します。
今回は、人物を小さめに配置して景観の広がりを見せる構図に、雨の朝、映画スチル風という演出を組み合わせました。
古宇利大橋は、沖縄らしい海の上を長く伸びる橋そのものが景観の主役になる名所です。
橋の形や周辺の海をどこまで古宇利大橋らしく描けるか。
人物を小さく置きながら、景観のスケール感をどこまで出せるか。
そして、雨天でも沖縄らしさを残しつつ、映画スチル風の空気感をまとめられるか。
今回も、観測員ミコが5つの生成環境の一発生成結果を記録します。
みんな違って、みんな少しPON。
今回参加する生成環境
FLUX.2 Klein 4B Distilled
利用環境: ローカル環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
ローカルで扱う軽量モデル枠です。
軽量モデルとしての一発完成度、プロンプトへの忠実度、構図の安定性、ローカル運用での実用性を観測します。
FLUX.2 [pro]
利用環境: BFL公式Playground
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
FLUX.2の上位モデル枠です。
記事内では、
FLUX.2 [pro] / BFL公式Playground使用
として扱います。
ローカル版との差や、一発生成時の完成度、観光地と人物のまとめ方を観測します。
Gemini
利用環境: 外部画像生成環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
ウォーターマークが入る場合も消さず、そのまま掲載します。
生成元ごとの出力仕様も含めて、素の状態を観測します。
Chatgpt
利用環境: ChatGPT「画像」機能
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
通常の制作チャットとは分け、可能な限り新規条件に近い状態で生成します。
身内びいきはせず、他の生成結果と同じ条件で観測します。
Manus
利用環境: Manus無料枠・標準設定
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
内部モデル名は推測せず、実際に確認できる利用条件のみ記載します。
無料枠・標準設定で、どこまで一発完成度を出せるかを観測します。
共通ルール
今回の5環境には、以下の条件を共通で渡しました。
- 完全に同じ英語プロンプト
- 参照画像なし
- 各環境1枚
- 一発生成
- リテイクなし
- 1920×1080を優先
- 1920×1080が不可能な場合は16:9の横長比率を維持
- サービス側の明確なエラーのみ再試行
- 生成結果の破綻や解釈違いは、そのまま観測結果として採用
内部設定まで完全に揃えることはできないため、厳密なベンチマークではありません。
あくまで、できるだけ同じ条件へ近づけた比較観測です。
また、本企画は基盤モデルだけでなく、各サービスの標準設定や生成処理を含む「生成環境単位」で比較します。
今回の抽選結果
| 項目 | 抽選結果 |
|---|---|
| 観測回 | 第3回 |
| 都道府県・観光地 | 沖縄県|古宇利大橋 |
| 構図・状況 | 人物を小さめに配置し、景観の広がりを見せる |
| 演出セット | 雨の朝・映画スチル風 |
| 参照画像 | なし |
| 出力指定 | 1920×1080、不可の場合は16:9維持 |
| 再抽選 | なし |
第3回は、橋の固有形状、広い海景、人物の小ささ、雨天、映画スチル風が重なったお題になりました。
今回のポイントは、単に「沖縄の海に長い橋」を描くだけではなく、古宇利大橋だと分かる景観をどこまで作れるかです。
実際に使用した共通プロンプト
Create a cinematic still set at Kouri Bridge in Okinawa Prefecture, Japan, on a rainy morning.
Show the expansive coastal landscape around Kouri Bridge, with the long bridge stretching prominently across the sea and the surrounding Okinawan scenery clearly visible. Place a single adult tourist relatively small within the composition so that the vast landscape, sea, sky, and bridge dominate the image.
The person is sightseeing naturally in the rainy weather, wearing casual travel clothing appropriate for the season and holding an umbrella. Do not make the person the main visual focus.
Use a wide cinematic composition that emphasizes depth, distance, and the scale of the scenery. The wet surfaces, rain, overcast morning sky, misty atmosphere, and subdued natural light should create a believable rainy-day mood while keeping Kouri Bridge recognizable.
Style: cinematic film still, realistic visual treatment, natural proportions, atmospheric lighting, subtle film-like color grading, detailed environment, believable Japanese coastal scenery.
Output size: 1920×1080. If this exact resolution is unavailable, maintain a 16:9 horizontal aspect ratio.
今回は、人物を観光風景の主役にせず、橋と海のスケール感を優先するよう明確に指定しました。
また、雨の朝でも古宇利大橋が認識できること、映画スチル風の抑えた色調と空気感を出すことを重視しています。
生成結果
公開時は毎回、以下の固定順で掲載します。
採点時だけは生成環境名を伏せてA〜Eとして評価しました。
1. FLUX.2 Klein

第一印象
雨の朝の空気感はかなり強く、濡れた路面、水面の雨粒、傘を差した人物まで、雨天観光の状況が一目で伝わる一枚。
人物も十分小さく、景観主体という構図条件はよく守られています。
観測メモ
- 指示理解: 人物小さめ、景観重視、雨の朝はかなり素直に反映
- 観光地の再現: 古宇利大橋というより、主塔とケーブルを持つ別形式の橋へ変化
- 構図・演出: 海、空、橋を広く使った構図は良好。雨表現は5枚の中でもかなり強い
- 人物・背景・小物: 人物や傘に大きな破綻は見られない
- 気になった点: 周辺の山並みや集落も強く、沖縄の古宇利大橋らしさが薄い
- 良かった点: 雨の日の湿度感と、人物を小さく見せるスケール感はしっかり成立
- 今日のPON: 古宇利大橋に、いつの間にか主塔とケーブルが生えた
2. FLUX.2 [pro]

第一印象
海と橋の広がりを大きく見せる構図が印象的な一枚。
人物を下隅に小さく置き、海と橋を主役にしたことで、今回のお題にかなり素直な画面になっています。
観測メモ
- 指示理解: 人物小さめ、景観重視、雨天、映画スチル風を高い水準で反映
- 観光地の再現: 古宇利大橋らしい長い海上橋として成立しているが、途中の地形を縫うような独自解釈がある
- 構図・演出: 左手前から奥へ橋が伸びる導線が強く、景観のスケール感も良好
- 人物・背景・小物: 人物、傘、橋、車両に目立つ大破綻はなし
- 気になった点: 実際の古宇利大橋より、複数の地形をつなぐ橋として再設計された印象
- 良かった点: 雨天でも海の青緑が残り、沖縄らしさと雨の日の空気感を両立
- 今日のPON: 古宇利大橋が少しだけ島巡りルートになった
3. Gemini

第一印象
今回の中でも、映画のワンシーンとしての雰囲気がかなり強い一枚。
雨に濡れた路面、低彩度の空、歩く人物、奥へ伸びる橋が自然につながっています。
観測メモ
- 指示理解: 人物小さめ、雨の朝、景観重視、映画スチル風を明確に反映
- 観光地の再現: 海上の長い橋としては分かりやすいが、橋の湾曲が強く、古宇利大橋らしさはやや弱い
- 構図・演出: S字気味に橋が奥へ伸びる画面は非常に映える
- 人物・背景・小物: 人物、傘、道路、車両に大きな破綻は見られない
- 気になった点: 周辺の地形も含め、本州沿岸の長大橋のような印象が少し出ている
- 良かった点: 雨の映画スチルとしての完成度は5枚の中でも上位
- 今日のPON: 古宇利大橋が、ちょっとドラマチックに曲がった
4. Chatgpt

第一印象
今回のお題を最も素直にまとめた印象の一枚。
人物、展望位置、長く伸びる橋、雨、海、遠景の島まで、必要な要素が分かりやすく整理されています。
観測メモ
- 指示理解: 主要条件をほぼすべて高い水準で反映
- 観光地の再現: 古宇利大橋として読み取りやすく、橋の長さと海景の関係も自然
- 構図・演出: 人物を小さく置き、人物から橋、島へ視線が自然につながる
- 人物・背景・小物: 人物、傘、橋、柵、地面に目立つ破綻は少ない
- 気になった点: 「古宇利島」の石碑はプロンプト外の独自追加要素
- 良かった点: 雨の朝、映画スチル感、観光地らしさ、構図のバランスが総合的に強い
- 今日のPON: 勝手に石碑を置いたが、文字はちゃんと読める
5. Manus

第一印象
高台から古宇利大橋を広く見渡す、非常に安定した観光風景。
人物は小さく、橋と海が主役になっており、今回の構図条件を分かりやすく回収しています。
観測メモ
- 指示理解: 人物小さめ、景観重視、雨の朝、映画スチル風を高い水準で反映
- 観光地の再現: 古宇利大橋として認識しやすく、橋と島の関係も自然
- 構図・演出: 手前の高台から橋が奥へ伸びる構図が安定
- 人物・背景・小物: 大きな破綻は少なく、全体の整合性も良好
- 気になった点: 左下の石碑に、それらしいが不自然な日本語が生成されている
- 良かった点: 5項目すべてで大きく崩れず、一発生成として安定感が高い
- 今日のPON: 石碑だけ、観光地の雰囲気で押し切ろうとした
匿名採点
5枚はA〜Eとして採点しました。
採点時には生成環境名を確認せず、採点終了後に正体を公開しています。
各項目10点満点、合計50点です。
| 匿名画像 | 指示忠実度 /10 | 観光地・地域性 /10 | 構図・演出 /10 | 破綻の少なさ /10 | 一発完成度 /10 | 合計 /50 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| A | 9 | 4 | 9 | 8 | 8 | 38 |
| B | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 45 |
| C | 10 | 9 | 10 | 9 | 10 | 48 |
| D | 9 | 7 | 10 | 9 | 9 | 44 |
| E | 10 | 8 | 10 | 9 | 10 | 47 |
正体公開
| 匿名画像 | 生成環境 |
|---|---|
| A | FLUX.2 Klein |
| B | Manus |
| C | Chatgpt |
| D | Gemini |
| E | FLUX.2 [pro] |
今回の比較まとめ
一番お題に忠実
Chatgpt
人物を小さく配置し、海と橋の広がりを主役にしながら、雨の朝と映画スチル風まで高い水準でまとめました。
今回の主要条件を最も素直に一枚へ整理した生成結果です。
一番観光地らしさが出た
Chatgpt
長く伸びる橋、海、島、展望位置の関係が自然で、古宇利大橋として最も認識しやすい一枚でした。
Manusもかなり安定していましたが、石碑の文字生成で少し生成AIらしさが出ています。
一番構図・発想が面白かった
FLUX.2 [pro]
人物を画面下へ小さく置き、橋と海へ大きく面積を割いた構図が強く、今回の「人物を小さめに配置し、景観の広がりを見せる」という条件を大胆に見せました。
橋の経路には独自解釈がありますが、一枚絵としてのスケール感は非常に高いです。
一番映画スチル感が強かった
Gemini
雨、低彩度の空、濡れた路面、歩く人物まで、映画のワンシーンとしてのまとまりが非常に強い一枚でした。
古宇利大橋の形状はやや独自解釈になりましたが、演出面ではかなり印象的です。
一番一発完成度が高かった
Chatgpt
観光地らしさ、構図、雨天、人物配置、映画スチル感のどれか一つへ偏りすぎず、そのまま記事へ掲載できる完成度でまとまりました。
FLUX.2 [pro]もほぼ同等でしたが、今回は観光地固有性の差でChatgptがわずかに上回りました。
今日のPON
FLUX.2 Klein
雨、人物サイズ、映画スチル風、景観主体という条件はきちんと拾っていました。
しかし、古宇利大橋そのものが主塔とケーブルを持つ別形式の橋へ変わり、今回の観光地・地域性評価で大きく点を落としました。
検索による外部情報補強を使えないローカル軽量モデルにとって、実在ランドマークの固有形状を当てるお題は厳しい条件だった可能性があります。
それでも、場所の固有性以外はかなり素直に成立しており、モデルの得意不得意が見えやすい観測結果になりました。
スコア一覧
| 生成環境 | 指示忠実度 | 観光地・地域性 | 構図・演出 | 破綻の少なさ | 一発完成度 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FLUX.2 Klein | 9 | 4 | 9 | 8 | 8 | 38 |
| FLUX.2 [pro] | 10 | 8 | 10 | 9 | 10 | 47 |
| Gemini | 9 | 7 | 10 | 9 | 9 | 44 |
| Chatgpt | 10 | 9 | 10 | 9 | 10 | 48 |
| Manus | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 45 |
ミコの観測まとめ
第3回は、5つの生成環境すべてが「人物を小さく置いて景観を見せる」という構図条件をかなり素直に拾った回でした。
そのため、今回もっとも差が出たのは、雨や人物配置ではなく、古宇利大橋を古宇利大橋としてどこまで描けたかです。
FLUX.2 Kleinは、雨天の空気感と景観構図はよくまとまりましたが、橋そのものが斜張橋風に変化しました。
FLUX.2 [pro]は、沖縄らしい海の色を雨天でも残しながら、広い景観と橋のスケール感を強く見せました。
Geminiは、橋の形に独自解釈が入った一方で、雨の映画スチルとして非常に印象的な画面を作りました。
Chatgptは、橋、海、人物、雨、遠景の島を最もバランスよくまとめ、今回の匿名採点トップとなりました。
Manusは、全項目で大きく崩れず、観光地風景として安定した一枚を出しました。
第2回の鋸山では、雪の夜・絵本風という画風条件への反応差が大きく出ました。
今回は逆に、5環境とも演出条件への対応はかなり安定し、実在ランドマークの固有形状が主な差になりました。
同じ比較ルールでも、お題によってモデルの弱点が出る場所が変わる。
3回目にして、この企画らしい傾向が少しずつ見えてきた気がします。
次回も、抽選機が選んだ日本のどこかを、5つの生成環境へ同じ条件で渡して観測します。
みんな違って、みんな少しPON。
*お約束:このサイトの文・画像はほぼ全てAI製です*




