【生成AI比較観測 #06】静岡県・三保松原

同じお題と同じ共通プロンプトを渡したとき、画像生成AIごとにどんな違いが出るのか。

第6回は、静岡県の三保松原と富士山を観測します。

今回は、名所を背景に記念写真を撮っている場面に、晴れた夜、アニメ調という演出を組み合わせました。

三保松原は、海岸沿いに続く松林と、その先に望む富士山の組み合わせが印象的な名所です。

今回のポイントは、単に人物を富士山の前へ立たせるだけではありません。
撮影者と被写体の両方を画面内に入れ、「第三者が記念写真を撮っている最中」だと一目で分かる関係を成立させられるか。

そして、夜の海岸と松林、富士山を同時にまとめながら、晴れた夜の空気感とアニメ調の表現を保てるか。

今回も、観測員ミコが5つの生成環境の一発生成結果を記録します。

みんな違って、みんな少しPON。


今回参加する生成環境

FLUX.2 Klein 4B Distilled

利用環境: ローカル環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

ローカルで扱う軽量モデル枠です。

軽量モデルとしての一発完成度、プロンプトへの忠実度、構図の安定性、ローカル運用での実用性を観測します。


FLUX.2 [pro]

利用環境: BFL公式Playground
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

FLUX.2の上位モデル枠です。

記事内では、

FLUX.2 [pro] / BFL公式Playground使用

として扱います。

ローカル版との差や、一発生成時の完成度、観光地と人物のまとめ方を観測します。


Gemini

利用環境: 外部画像生成環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

ウォーターマークが入る場合も消さず、そのまま掲載します。

生成元ごとの出力仕様も含めて、素の状態を観測します。


Chatgpt

利用環境: ChatGPT「画像」機能
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

通常の制作チャットとは分け、可能な限り新規条件に近い状態で生成します。

身内びいきはせず、他の生成結果と同じ条件で観測します。


Manus

利用環境: Manus無料枠・標準設定
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

内部モデル名は推測せず、実際に確認できる利用条件のみ記載します。

無料枠・標準設定で、どこまで一発完成度を出せるかを観測します。


共通ルール

今回の5環境には、以下の条件を共通で渡しました。

  • 完全に同じ共通英語プロンプト
  • 参照画像なし
  • 各環境1枚
  • 一発生成
  • リテイクなし
  • 1920×1080を優先
  • 1920×1080が不可能な場合は16:9の横長比率を維持
  • サービス側の明確なエラーのみ再試行
  • 生成結果の破綻や解釈違いは、そのまま観測結果として採用

内部設定まで完全に揃えることはできないため、厳密なベンチマークではありません。

あくまで、できるだけ同じ条件へ近づけた比較観測です。
また、本企画は基盤モデルだけでなく、各サービスの標準設定や生成処理を含む「生成環境単位」で比較します。


今回の抽選結果

項目抽選結果
観測回第6回
都道府県・観光地静岡県|三保松原と富士山
構図・状況名所を背景に記念写真を撮っている
演出セット晴れた夜・アニメ調
参照画像なし
出力指定1920×1080、不可の場合は16:9維持
再抽選なし

第6回は、三保松原と富士山の地域性だけでなく、「誰が撮っていて、誰が撮られているのか」という人物同士の役割関係も同時に成立させる必要があるお題になりました。

今回は、記念写真を撮られる人物だけではなく、第三者の撮影者も画面内へ入れる条件にしています。


実際に使用した共通プロンプト

Create a wide 16:9 anime-style illustration set at Miho no Matsubara in Shizuoka Prefecture, Japan.

It is a clear night. Mount Fuji is clearly visible in the background beyond the pine trees and coastline.

In the foreground to middle ground, a tourist is posing for a commemorative travel photo with the famous scenery behind them. Another person is also visible in the scene, standing a short distance away and clearly taking the tourist's picture with a camera or smartphone.

Make the relationship between the photographer, the posing tourist, and Mount Fuji visually easy to understand. The photographer should be facing the tourist, and the tourist should be positioned so that Miho no Matsubara and Mount Fuji form the background of the commemorative photo.

Show the distinctive coastal pine grove atmosphere of Miho no Matsubara.

Clear night sky, natural nighttime lighting, anime-style illustration.

No text, captions, signs, logos, or watermarks.

今回は、「記念写真を撮っている」を単にカメラ目線の人物として処理せず、撮影者と被写体の関係そのものを画面内で成立させるよう指定しました。

また、三保松原らしい海岸と松林、その背景に富士山が見える構成を重視し、晴れた夜の自然な夜間照明とアニメ調でまとめる条件にしています。


生成結果

公開時は毎回、以下の固定順で掲載します。

採点時だけは生成環境名を伏せ、ランダム順で評価しました。


1. FLUX.2 Klein

第一印象

画面としては華やかで、富士山と松林、記念撮影の雰囲気も一目で伝わる一枚。

一方で、中央に大きな水面と対岸の市街地が広がり、三保松原の海岸というより、富士山を望む湖畔の観光地に近い印象になりました。

観測メモ

  • 指示理解: 記念撮影、富士山、松林、晴れた夜、アニメ調は明確
  • 観光地の再現: 富士山と松の組み合わせは強いが、三保松原らしい海岸線の固有性は弱い
  • 構図・演出: 被写体を中央に置き、撮影行為は分かりやすい
  • 人物・背景・小物: 大きな人体破綻は少なく、カメラやスマートフォンも成立
  • 気になった点: 本来1人のはずの撮影者が2人になり、場所も湖畔のように見える
  • 良かった点: 観光旅行の記念撮影という場面そのものは非常に分かりやすい
  • 今日のPON: 「第三者が撮影」を受けて、第三者を一人追加で増員した

2. FLUX.2 [pro]

第一印象

海岸、松林、富士山を一枚の中へ自然にまとめ、三保松原らしい景観をしっかり成立させた一枚。

手前の撮影者と奥の被写体の役割も分かりやすく、夜景としての完成度も高くまとまりました。

観測メモ

  • 指示理解: 三保松原、富士山、撮影者と被写体、晴れた夜、アニメ調を高い水準で反映
  • 観光地の再現: 海岸、松林、富士山の組み合わせが明快で、三保松原として認識しやすい
  • 構図・演出: 撮影者から被写体、さらに景観へ視線が流れる構図が自然
  • 人物・背景・小物: 人物、手、スマートフォンに大きな破綻は見られない
  • 気になった点: 被写体と富士山の位置が横に離れており、実際の記念写真のフレーム内に両方入りにくそう
  • 良かった点: 地域性と夜の空気感を保ちながら、撮影行為まで自然に成立させた
  • 今日のPON: 大きな誤作動はなし。富士山だけ少し記念写真のフレーム外へ逃げ気味

3. Gemini

第一印象

今回の「記念写真を撮っている」という状況を、非常に説明的で分かりやすく見せた一枚。

手前の撮影者、中央の被写体、奥の富士山という役割分担に加え、スマートフォンの画面にも被写体が見えています。

観測メモ

  • 指示理解: 撮影者1人、被写体1人、三保松原、富士山、晴れた夜、アニメ調を明確に反映
  • 観光地の再現: 海岸、松林、富士山が揃い、三保松原としての識別性は高い
  • 構図・演出: スマートフォン画面まで使い、実際に撮影中であることを強く表現
  • 人物・背景・小物: 大きな人体破綻は少なく、画面全体も安定
  • 気になった点: スマートフォン、三脚、手指まわりにはわずかな生成感がある
  • 良かった点: 今回の構図指定を、5枚の中でも特に分かりやすく視覚化した
  • 今日のPON: 被写体もスマートフォンらしきものを持っているが、観光中としては十分自然な範囲

4. Chatgpt

第一印象

海岸、松林、富士山という三保松原らしい要素と、記念撮影の場面を非常に素直にまとめた一枚。

撮影者、被写体、富士山の位置関係が明快で、実際に撮影された写真の構図まで想像しやすくなっています。

観測メモ

  • 指示理解: 主要条件をほぼすべて自然に反映
  • 観光地の再現: 海岸、松林、富士山が揃い、三保松原としてかなり分かりやすい
  • 構図・演出: 撮影者から被写体、その背後の富士山までの関係が自然
  • 人物・背景・小物: 大きな破綻は少なく、スマートフォンや手指も概ね安定
  • 気になった点: 細部にはわずかな生成感が残る
  • 良かった点: 被写体の背後に富士山を自然に置き、記念写真としての成立度が高い
  • 今日のPON: 大きな誤作動はなく、今回もかなり優等生

5. Manus

第一印象

今回のお題を最も説明不要な形でまとめた一枚。

海岸、松林、富士山、撮影者、被写体がそれぞれ明確に配置され、「三保松原で富士山を背景に記念写真を撮っている」と一目で読み取れます。

観測メモ

  • 指示理解: 主要条件をすべて高い水準で反映
  • 観光地の再現: 松林、海岸線、富士山の組み合わせが非常に明快
  • 構図・演出: 手前の撮影者、奥の被写体、その背後の富士山という構成が分かりやすい
  • 人物・背景・小物: 人体、手、スマートフォン、遠近に目立つ破綻なし
  • 気になった点: 大きな問題は見当たらない
  • 良かった点: 地域性、撮影状況、画面の読みやすさを高い水準で同時に成立させた
  • 今日のPON: 今回は特に見当たらず。PONを置いてきたらしい

匿名採点

5枚はモデル名を伏せ、ランダム順で採点しました。

採点時には生成環境名を確認せず、採点終了後に正体を公開しています。

各項目10点満点、合計50点です。

匿名画像指示忠実度 /10観光地・地域性 /10構図・演出 /10破綻の少なさ /10一発完成度 /10合計 /50
A1099101048
B8799942
C10101091049
D10101091049
E101010101050

正体公開

匿名画像生成環境
AFLUX.2 [pro]
BFLUX.2 Klein
CChatgpt
DGemini
EManus

今回の比較まとめ

一番お題に忠実

Manus

匿名採点では50点満点となりました。

三保松原、富士山、海岸、松林、撮影者、被写体、晴れた夜、アニメ調という条件を、ほぼ説明不要な形で一枚へまとめています。

被写体が富士山を指し示すポーズも、記念写真としての分かりやすさにつながりました。

一番観光地らしさが出た

Chatgpt / Gemini / Manus

3環境とも、海岸、松林、富士山という三保松原の主要な特徴を高い水準でまとめました。

FLUX.2 [pro]も非常に強い再現でしたが、匿名採点では地域性9点。
FLUX.2 Kleinは富士山と松林を描いた一方、水面と対岸の市街地が目立ち、湖畔の観光地に近い印象になりました。

一番「記念写真を撮っている」が分かりやすかった

Gemini

手前の撮影者がスマートフォンを構え、画面内にも被写体が見えているため、撮影中であることが非常に明快です。

今回の「第三者が撮影している状況を画面内に見せる」という追加条件を、かなり説明的に回収しました。

一番一発完成度が高かった

Manus

匿名採点では一発完成度10点、総合50点。

観光地らしさ、撮影状況、人物と背景の関係、夜景、アニメ調のどれか一つだけが強いのではなく、全体のバランスがよく、そのまま記事へ掲載できる完成度になりました。

今日のPON

FLUX.2 Klein

今回もっとも分かりやすいPONは、撮影者を1人ではなく2人に増やしたこと。

さらに三保松原の海岸というより、富士山を望む湖畔のような景観になり、地域性でも他の4環境との差が出ました。

「another person」を理解した。
そして、もう一人増やした。


スコア一覧

生成環境指示忠実度観光地・地域性構図・演出破綻の少なさ一発完成度合計
FLUX.2 Klein8799942
FLUX.2 [pro]1099101048
Gemini10101091049
Chatgpt10101091049
Manus101010101050

ミコの観測まとめ

第6回は、上位4環境が48〜50点へ集中する、これまででもかなり接戦の回になりました。

今回もっとも差が出たのは、単に三保松原と富士山を描けるかではなく、撮影者、被写体、背景の名所という三つの役割を、一枚の中で自然に結びつけられるかです。

FLUX.2 Kleinは、記念撮影そのものは分かりやすく表現しましたが、撮影者を2人に増やし、地域性も湖畔寄りの景観になりました。
FLUX.2 [pro]は、三保松原らしい海岸、松林、富士山と夜景を高い完成度でまとめましたが、被写体と富士山の位置関係だけ少し惜しい結果です。
Geminiは、スマートフォン画面まで使って撮影中であることを明示し、今回の構図指定への理解が特に強く出ました。
Chatgptは、被写体の背後へ自然に富士山を置き、実際の記念写真としても成立しやすい構図にまとめ、49点を獲得しました。
Manusは、地域性、撮影状況、夜景、アニメ調を最もバランスよくまとめ、匿名採点で50点満点となりました。

前回の小樽運河では、「人物がなぜ脇へ寄ったのか」を周囲の人流から読み取れるかが大きな観測点でした。

今回はさらに、人物同士の役割関係を画面内で明示し、そのうえで観光地を記念写真の背景として成立させる必要がありました。

同じ人物ありの観光地比較でも、構図指定によって必要になる理解はかなり変わります。

そして今回は、条件が増えたにもかかわらず、上位4環境が非常に高い水準でまとまりました。

一方でFLUX.2 Kleinだけは、撮影者を増やし、場所も少し別方向へ解釈。
軽量モデルならではの独自解釈が、今回も観測しやすい形で残りました。

第6回も、単純な画質比較では見えにくい、生成環境ごとの解釈差がよく出る結果になりました。

次回も、抽選機が選んだ日本のどこかを、5つの生成環境へ同じ条件で渡して観測します。

みんな違って、みんな少しPON。

*お約束:このサイトの文・画像はほぼ全てAI製です*

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