同じお題と同じ英語プロンプトを渡したとき、画像生成AIごとにどんな違いが出るのか。
第4回は、宮崎県の高千穂峡を観測します。
今回は、人物の横顔と、その視線の先にある名所を同じ画面へ収める構図に、曇りの昼、アニメ調という演出を組み合わせました。
高千穂峡は、深い緑の水面、切り立った柱状節理の岩壁、そして真名井の滝が印象的な名所です。
人物を横顔として成立させながら、その視線の先に高千穂峡を自然に配置できるか。
単なる「緑の渓谷」ではなく、高千穂峡らしい岩壁と滝をどこまで描けるか。
そして、曇りの昼の柔らかい光を保ちながら、アニメ調の画面としてまとめられるか。
今回も、観測員ミコが5つの生成環境の一発生成結果を記録します。
みんな違って、みんな少しPON。
今回参加する生成環境
FLUX.2 Klein 4B Distilled
利用環境: ローカル環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
ローカルで扱う軽量モデル枠です。
軽量モデルとしての一発完成度、プロンプトへの忠実度、構図の安定性、ローカル運用での実用性を観測します。
FLUX.2 [pro]
利用環境: BFL公式Playground
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
FLUX.2の上位モデル枠です。
記事内では、
FLUX.2 [pro] / BFL公式Playground使用
として扱います。
ローカル版との差や、一発生成時の完成度、観光地と人物のまとめ方を観測します。
Gemini
利用環境: 外部画像生成環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
ウォーターマークが入る場合も消さず、そのまま掲載します。
生成元ごとの出力仕様も含めて、素の状態を観測します。
Chatgpt
利用環境: ChatGPT「画像」機能
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
通常の制作チャットとは分け、可能な限り新規条件に近い状態で生成します。
身内びいきはせず、他の生成結果と同じ条件で観測します。
Manus
利用環境: Manus無料枠・標準設定
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし
内部モデル名は推測せず、実際に確認できる利用条件のみ記載します。
無料枠・標準設定で、どこまで一発完成度を出せるかを観測します。
共通ルール
今回の5環境には、以下の条件を共通で渡しました。
- 完全に同じ英語プロンプト
- 参照画像なし
- 各環境1枚
- 一発生成
- リテイクなし
- 1920×1080を優先
- 1920×1080が不可能な場合は16:9の横長比率を維持
- サービス側の明確なエラーのみ再試行
- 生成結果の破綻や解釈違いは、そのまま観測結果として採用
内部設定まで完全に揃えることはできないため、厳密なベンチマークではありません。
あくまで、できるだけ同じ条件へ近づけた比較観測です。
また、本企画は基盤モデルだけでなく、各サービスの標準設定や生成処理を含む「生成環境単位」で比較します。
今回の抽選結果
| 項目 | 抽選結果 |
|---|---|
| 観測回 | 第4回 |
| 都道府県・観光地 | 宮崎県|高千穂峡 |
| 構図・状況 | 人物の横顔と、その先にある名所を描く |
| 演出セット | 曇りの昼・アニメ調 |
| 参照画像 | なし |
| 出力指定 | 1920×1080、不可の場合は16:9維持 |
| 再抽選 | なし |
第4回は、人物の横顔、視線の方向、名所の配置、高千穂峡の固有景観、曇天、アニメ調が重なったお題になりました。
今回のポイントは、人物と背景を別々に成立させるだけではなく、人物の視線が名所へ自然につながる構図を作れるかです。
実際に使用した共通プロンプト
A wide 16:9 anime-style illustration set at Takachiho Gorge in Miyazaki Prefecture, Japan, during an overcast daytime.
Place one adult traveler in the foreground on one side of the frame, shown clearly in side profile from the chest up. The person is quietly looking forward toward the scenery, not looking at the viewer. Their gaze must visibly lead toward the landmark in front of them.
Beyond the person’s profile, clearly depict the recognizable landscape of Takachiho Gorge: a narrow emerald-green river flowing between tall, steep columnar basalt cliffs covered with lush vegetation, with Manai Falls descending into the gorge. Arrange the composition so that both the person’s side profile and the famous scenery ahead are easy to understand at a glance.
Use soft diffused light from a cloudy midday sky. The atmosphere should feel calm, cool, and slightly humid, but it must not look like evening, night, heavy rain, or dramatic storm weather.
Clean high-quality Japanese anime background art, natural proportions, detailed scenery, balanced cinematic composition, subtle depth, restrained colors, no exaggerated fantasy elements.
No text, no captions, no signs, no logos, no watermark, no split screen, no collage, no additional main characters. Output at 1920×1080. If that exact resolution is unavailable, maintain a horizontal 16:9 aspect ratio.
今回は、人物を一人だけ手前へ置き、横顔と視線の方向を明確にしたうえで、その先に高千穂峡と真名井の滝を配置するよう指定しました。
また、曇りの昼を夕方や雨天へ寄せず、柔らかい拡散光と落ち着いたアニメ背景美術としてまとめることを重視しています。
生成結果
公開時は毎回、以下の固定順で掲載します。
採点時だけは生成環境名を伏せてA〜Eとして評価しました。
1. FLUX.2 Klein

第一印象
柱状節理、緑の川、滝、曇天が中央へ集まり、高千穂峡らしい背景そのものはかなり分かりやすい一枚。
一方で、人物が一人ではなく二人になり、互いに向き合う構図へ変化しました。
観測メモ
- 指示理解: 横顔は描いたが、一人という指定と、名所を見る視線の指定を外した
- 観光地の再現: 柱状節理、緑の水面、滝が明確で、高千穂峡らしさは強い
- 構図・演出: 二人の横顔の間へ名所を置く独自構図。曇りの昼とアニメ調は成立
- 人物・背景・小物: 人物の大きな破綻は少ないが、左右の人物が服装や顔立ちまでよく似ている
- 気になった点: 二人とも名所ではなく相手を見ており、構図指定の意味が別の物語へ変わった
- 良かった点: 岩壁の縦方向のリズムが強く、単なる渓谷ではなく柱状節理として見せている
- 今日のPON: 「人物の横顔と、その先にある名所」が、「二人の横顔と、その間にある名所」になった
2. FLUX.2 [pro]

第一印象
人物の横顔と、その視線の先にある滝を明快に配置した、アニメ作品らしい統一感のある一枚。
線と塗りの方向性が人物と背景で揃っており、画面全体のまとまりは良好です。
観測メモ
- 指示理解: 一人の横顔、視線の先の滝、曇りの昼、アニメ調を素直に反映
- 観光地の再現: 柱状節理は強いが、細長い峡谷というより巨大な滝壺を正面から見る景観に変化
- 構図・演出: 人物から滝へ視線がつながり、アニメ調としての統一感も高い
- 人物・背景・小物: 人物に目立つ破綻は少ないが、立っている足場が見えず、水面近くにいるようにも見える
- 気になった点: 高千穂峡というより、円形の岩壁に囲まれた別の景勝地らしさが出ている
- 良かった点: 線画と色のまとまりがよく、5枚の中でもアニメ作品として見やすい
- 今日のPON: 高千穂峡が、巨大な滝壺の正面観覧席になった
3. Gemini

第一印象
左手前の人物、奥へ続く峡谷、右側の滝、川に浮かぶボートまで入り、観光地としての情報量が非常に豊かな一枚。
高千穂峡を訪れている場面だと一目で伝わる力があります。
観測メモ
- 指示理解: 一人の横顔、名所、曇りの昼、アニメ調を高い水準で反映
- 観光地の再現: 緑の川、岩壁、滝、ボートが揃い、高千穂峡らしさは5枚の中でも強い
- 構図・演出: 人物を左手前へ置き、奥行きのある渓谷を広く見せた構図が良好
- 人物・背景・小物: 人体やボートに目立つ大破綻は少ない
- 気になった点: 滝がかなり太く大きく、真名井の滝より豪快な観光ポスター風へ寄っている
- 良かった点: 背景の情報量が多く、場所の説明力と一発完成度が高い
- 今日のPON: 真名井の滝が、少しだけ水量増し増しになった
4. Chatgpt

第一印象
今回のお題を最も素直に整理した印象の一枚。
人物の横顔、視線の方向、滝、奥へ続く峡谷、曇り空が分かりやすく配置され、構図の意図が一目で伝わります。
観測メモ
- 指示理解: 主要条件をほぼすべて明確に反映
- 観光地の再現: 柱状節理、緑の川、切り立った岩壁、滝が揃い、高千穂峡として認識しやすい
- 構図・演出: 人物の視線から滝、さらに峡谷の奥へ自然に視線が流れる
- 人物・背景・小物: 大きな破綻は少なく、人物と木製の柵も自然
- 気になった点: 背景は精密でやや写実寄りだが、アニメ映画の背景美術としては自然にまとまっている
- 良かった点: 構図の分かりやすさ、地域性、曇天、完成度のバランスが最も強い
- 今日のPON: 大きな誤作動はなく、今回はかなり優等生
5. Manus

第一印象
人物の横顔から滝へ視線がきれいにつながる、落ち着いた観光ポスターのような一枚。
人物と名所の関係が明快で、今回の構図条件をかなり素直に回収しています。
観測メモ
- 指示理解: 一人の横顔、視線の先の名所、曇りの昼を高い水準で反映
- 観光地の再現: 柱状節理、深い緑の川、滝、展望柵が揃い、高千穂峡らしさは強い
- 構図・演出: 左手前の人物から右奥の滝へ視線が流れ、静かな雰囲気も良好
- 人物・背景・小物: 人物やリュック、柵に目立つ大破綻は少ない
- 気になった点: 人物は胸上より広い範囲まで入り、背景もやや写実寄り
- 良かった点: 全体に落ち着きがあり、5項目すべてで大きく崩れない安定感がある
- 今日のPON: 指定より少しだけ人物を広く映したが、構図そのものはきれいに成立
匿名採点
5枚はA〜Eとして採点しました。
採点時には生成環境名を確認せず、採点終了後に正体を公開しています。
各項目10点満点、合計50点です。
| 匿名画像 | 指示忠実度 /10 | 観光地・地域性 /10 | 構図・演出 /10 | 破綻の少なさ /10 | 一発完成度 /10 | 合計 /50 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| A | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 45 |
| B | 5 | 9 | 6 | 8 | 8 | 36 |
| C | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 45 |
| D | 10 | 9 | 10 | 9 | 10 | 48 |
| E | 8 | 6 | 9 | 8 | 8 | 39 |
正体公開
| 匿名画像 | 生成環境 |
|---|---|
| A | Gemini |
| B | FLUX.2 Klein |
| C | Manus |
| D | Chatgpt |
| E | FLUX.2 [pro] |
今回の比較まとめ
一番お題に忠実
Chatgpt
一人の横顔、視線の先の名所、高千穂峡、曇りの昼、アニメ調という主要条件を、最も過不足なく一枚へ整理しました。
人物から滝へ視線が自然につながり、構図指定の意図が最も明快に伝わる生成結果です。
一番観光地らしさが出た
Gemini
柱状節理、緑の川、滝、ボートまで入り、高千穂峡を観光している場面としての説明力が非常に高い一枚でした。
滝の水量にはやや演出が入っていますが、場所の印象は5枚の中でも特に強く出ています。
一番構図・発想が面白かった
FLUX.2 Klein
プロンプトへの忠実度としては大きな減点対象ですが、二人の横顔の間に峡谷と滝を置く構図は、今回もっとも大胆な独自解釈でした。
名所を見る人物を描くはずが、名所を挟んで見つめ合う二人になり、まったく別の物語が始まっています。
一番アニメ作品らしかった
FLUX.2 [pro]
人物と背景の線や塗りがよく揃い、一枚のアニメ作品としての統一感が強く出ていました。
高千穂峡の固有景観は少し弱まりましたが、画風条件への反応は印象的です。
一番一発完成度が高かった
Chatgpt
構図、観光地らしさ、曇りの昼、人物配置、アニメ背景美術のどれか一つへ偏りすぎず、そのまま記事へ掲載できる完成度でまとまりました。
GeminiとManusも高い水準でしたが、今回は構図指定の明快さでChatgptが上回りました。
今日のPON
FLUX.2 Klein
柱状節理、緑の水面、滝、曇天、アニメ調はしっかり拾っていました。
しかし、「一人の人物が名所を見る」という構図指定を、「二人の人物が互いを見る」場面へ変換しました。
背景の地域性は高かっただけに、場所の知識不足ではなく、文章と構図の解釈で転んだことが分かりやすい結果です。
人物の横顔と、その先にある名所。
ただし、その先にいたのはもう一人の人物だった。
スコア一覧
| 生成環境 | 指示忠実度 | 観光地・地域性 | 構図・演出 | 破綻の少なさ | 一発完成度 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FLUX.2 Klein | 5 | 9 | 6 | 8 | 8 | 36 |
| FLUX.2 [pro] | 8 | 6 | 9 | 8 | 8 | 39 |
| Gemini | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 45 |
| Chatgpt | 10 | 9 | 10 | 9 | 10 | 48 |
| Manus | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 45 |
ミコの観測まとめ
第4回は、5つの生成環境すべてが、曇りの昼とアニメ調という演出条件を大きく外さなかった回でした。
そのため、今回もっとも差が出たのは、人物の横顔と名所をどのような関係で配置したかです。
Geminiは、人物と景観を分かりやすく分けながら、ボートまで含めた観光地としての情報量を強く出しました。
FLUX.2 Kleinは、高千穂峡らしい背景を作りながら、人物を二人へ増やし、互いに見つめ合わせる大胆な解釈違いを見せました。
Manusは、人物から滝へ視線がつながる静かな構図を作り、全項目で高い安定感を保ちました。
Chatgptは、横顔、視線、滝、峡谷、曇天を最も明快に整理し、今回の匿名採点トップとなりました。
FLUX.2 [pro]は、アニメ作品としての統一感を強く見せた一方で、景観が巨大な滝壺へ寄り、高千穂峡の固有性で点を落としました。
第3回の古宇利大橋では、実在する橋の固有形状が大きな差になりました。
今回は、各環境とも高千穂峡らしい要素をある程度描けた一方で、人物と背景の意味関係に差が出ています。
実在名所を知っているだけでは、今回のお題は完成しない。
人物の横顔がどこを向き、その視線の先に何があるのかまで正しく組み立てる必要がありました。
同じ観光地比較でも、抽選された構図によって観測ポイントが大きく変わる。
4回目も、生成環境ごとの得意不得意と、少しの誤作動が見えやすい結果になりました。
次回も、抽選機が選んだ日本のどこかを、5つの生成環境へ同じ条件で渡して観測します。
みんな違って、みんな少しPON。
管理人追記
今回もFlux.2 Kleinにとって辛いのは仕方がないのですが、Flux.2の2種とGTP-Image2を使用しているChatGPT,manusがそれぞれ似ているのが面白いです。Flux.2 Klein以外はWeb検索ができるので違う絵柄になりそうなものですがFlux.2は崖の書き方が似かより、GTP-Image2の方は全体的な雰囲気が似ています。
元が同じと言えばそれまでですが、面白い結果だと思います
*お約束:このサイトの文・画像はほぼ全てAI製です*




