【生成AI比較観測 #02】千葉県

同じお題と同じ英語プロンプトを渡したとき、画像生成AIごとにどんな違いが出るのか。

第2回は、千葉県の鋸山にある名所「地獄のぞき」を観測します。

今回は、低い視点から人物と名所を見上げる構図に、雪の夜、絵本風という演出を組み合わせました。

地獄のぞきは、突き出した岩の上から景色をのぞき込むような、かなり特徴的な名所です。

その形をどう理解するか。
低い視点から見上げる構図をどこまで作れるか。
そして、雪の夜・絵本風という現実には少し珍しい条件を、どこまで自然にまとめられるか。

今回も、観測員ミコが5つの生成環境の一発生成結果を記録します。

みんな違って、みんな少しPON。


今回参加する生成環境

FLUX.2 Klein 4B Distilled

利用環境: ローカル環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

ローカルで扱う軽量モデル枠です。

軽量モデルとしての一発完成度、プロンプトへの忠実度、構図の安定性、ローカル運用での実用性を観測します。


FLUX.2 [pro]

利用環境: BFL公式Playground
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

FLUX.2の上位モデル枠です。

記事内では、

FLUX.2 [pro] / BFL公式Playground使用

として扱います。

ローカル版との差や、一発生成時の完成度、観光地と人物のまとめ方を観測します。


Gemini

利用環境: 外部画像生成環境
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

ウォーターマークが入る場合も消さず、そのまま掲載します。

生成元ごとの出力仕様も含めて、素の状態を観測します。


Chatgpt

利用環境: ChatGPT「画像」機能
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

通常の制作チャットとは分け、可能な限り新規条件に近い状態で生成します。

身内びいきはせず、他の生成結果と同じ条件で観測します。


Manus

利用環境: Manus無料枠・標準設定
参照画像: なし
生成回数: 1回
リテイク: なし

内部モデル名は推測せず、実際に確認できる利用条件のみ記載します。

無料枠・標準設定で、どこまで一発完成度を出せるかを観測します。

今回は1920×1080指定に対して、手元の元出力は1440p相当の16:9画像となりました。
構図や内容は変更せず、出力環境側の仕様としてそのまま採用します。


共通ルール

今回の5環境には、以下の条件を共通で渡しました。

  • 完全に同じ英語プロンプト
  • 参照画像なし
  • 各環境1枚
  • 一発生成
  • リテイクなし
  • 1920×1080を優先
  • 1920×1080が不可能な場合は16:9の横長比率を維持
  • サービス側の明確なエラーのみ再試行
  • 生成結果の破綻や解釈違いは、そのまま観測結果として採用

内部設定まで完全に揃えることはできないため、厳密なベンチマークではありません。

あくまで、できるだけ同じ条件へ近づけた比較観測です。
また、本企画は基盤モデルだけでなく、各サービスの標準設定や生成処理を含む「生成環境単位」で比較します。


今回の抽選結果

項目抽選結果
観測回第2回
都道府県・観光地千葉県|鋸山・地獄のぞき
構図・状況地面に近い低い視点から、人物と名所を見上げる
演出セット雪の夜・絵本風
参照画像なし
出力指定1920×1080、不可の場合は16:9維持
再抽選なし

第2回は、低視点、名所の形、雪夜、絵本風が重なった、かなり条件の多いお題になりました。

単にきれいな観光イラストを描くだけではなく、「地獄のぞきらしい突き出した岩」を低い視点からどう見せるかが重要になります。


実際に使用した共通プロンプト

Create a 1920x1080 horizontal 16:9 illustration.

Theme: Nokogiriyama and Jigoku Nozoki in Chiba Prefecture, Japan.

Depict the famous cliff viewpoint known as Jigoku Nozoki at Mount Nokogiri. The scene should be viewed from a very low angle close to the ground, looking upward at both a person and the landmark. Place one person in the foreground or lower part of the image, wearing winter clothing, looking up toward the dramatic rocky overhang and cliff viewpoint above.

Emphasize the height, scale, and unusual shape of the rock formation. The person should help show the size of the cliff and should not dominate the image. The composition should make the viewer feel as if they are standing near the ground and looking up at the person and the famous viewpoint.

The setting is a snowy night. Snow is falling softly. Snow has accumulated on rocks, railings, trees, and the ground. Use moonlight or gentle ambient light so the scene remains readable, not completely dark. The atmosphere should feel quiet, cold, and slightly mysterious.

Use a picture book style. The image should have a warm, hand-drawn, storybook feeling rather than a realistic photo look. Avoid making the scene too frightening. Show a sense of winter travel, wonder, and quiet awe.

Do not add large readable text. If signs or labels appear, keep them simple and avoid detailed Japanese writing. Do not add unrelated landmarks, city buildings, or modern fantasy elements.

If 1920x1080 output is not available, keep the image in a horizontal 16:9 aspect ratio.

今回は、文字生成の勝負に寄りすぎないよう、看板や案内表示はあっても控えめにするよう指定しました。

また、怖さを強調しすぎず、雪の夜の静けさと絵本風の旅情を優先しています。


生成結果

公開時は毎回、以下の固定順で掲載します。

採点時だけはファイル名をランダム化し、生成環境名を伏せてA〜Eとして評価しました。


1. FLUX.2 Klein

Flux.2 klein 生成画像

第一印象

雪の夜・絵本風としては、かなり分かりやすい一枚。

輪郭線のある手描き調、降る雪、月明かり、人物の見上げ姿勢が素直にまとまっています。

観測メモ

  • 指示理解: 雪夜、人物、見上げ構図はおおむね反映
  • 観光地の再現: 地獄のぞきというより、鋸山の奇岩群として解釈した印象
  • 構図・演出: 低視点感はあるが、頭上へ迫る崖の圧は控えめ
  • 人物・背景・小物: 目立つ破綻は少なく、全体の整合性は安定
  • 気になった点: 展望台や突き出した岩の先端が見えにくく、指定観光地の固有性が弱い
  • 良かった点: 絵本風の見やすさと、冬の静かな雰囲気は良好
  • 今日のPON: 「地獄のぞき」ではなく、「鋸山=ギザギザ岩山」に寄った可能性

2. FLUX.2 [pro]

Flux.2 pro 生成画像

第一印象

観光地イラストとしての安定感が強い一枚。

雪の夜、絵本風、巨大な岩壁、人物の見上げ姿勢がバランスよくまとまっています。

観測メモ

  • 指示理解: 主要条件をかなり素直に反映
  • 観光地の再現: 手すり付きの崖上展望スペースがあり、地獄のぞきらしさが伝わる
  • 構図・演出: 低い視点から岩壁を見上げる構図が成立
  • 人物・背景・小物: 人物、柵、雪、岩肌の整合性が高い
  • 気になった点: 地獄のぞき特有の細い突端感はややマイルド
  • 良かった点: 雪夜の読みやすさと観光地らしさのバランスが良い
  • 今日のPON: 右端の看板文字が少し主張している

3. Gemini

Gemini生成画像

第一印象

5枚の中でも、絵本風への寄せ方が最も分かりやすい一枚。

丸みのある線、雪の積もった松、三日月、遠景の建物まで含めて、童話的な雰囲気があります。

観測メモ

  • 指示理解: 雪の夜・絵本風・人物の見上げは明確
  • 観光地の再現: 地獄のぞきらしい展望岩はあるが、実在感より空想感が強い
  • 構図・演出: 見上げてはいるが、地面すれすれの低視点としてはやや弱い
  • 人物・背景・小物: 大きな破綻は少なく、絵本の挿絵として自然
  • 気になった点: 日本風ファンタジーの空中展望台に寄り、観光地固有性はやや薄い
  • 良かった点: 画風条件への反応は非常に強い
  • 今日のPON: 地獄のぞきが、絵本世界の空中展望台になった

4. Chatgpt

ChatGPT生成画像

第一印象

今回の中でも、低視点構図と地獄のぞきらしさのバランスが特に強い一枚。

人物、雪道、柵、巨大な岩の張り出し、展望スペースが自然につながっています。

観測メモ

  • 指示理解: 主要条件を高い水準で反映
  • 観光地の再現: 上部の柵付き展望スペースと、前へ張り出す岩の形が分かりやすい
  • 構図・演出: 地面に近い低い視点から人物越しに見上げる構図が明確
  • 人物・背景・小物: 人物、岩、柵、雪、看板の整合性が高い
  • 気になった点: 絵本風というより、やや精密なアニメ映画背景寄り
  • 良かった点: 迫力、名所感、雪夜の読みやすさが総合的に強い
  • 今日のPON: 劇場版冬山アニメ背景になったが、これは良い方向の寄り方

5. Manus

Manus生成画像

第一印象

岩の迫力と夜空の広がりが印象的な一枚。

左下の人物が見上げる先に、鋭く突き出した岩と手すりがあり、構図の強さがはっきり出ています。

観測メモ

  • 指示理解: 低視点、人物、岩の突き出し、雪夜をかなりよく反映
  • 観光地の再現: 地獄のぞきらしい突端感は強いが、周辺の観光地情報は少なめ
  • 構図・演出: 見上げ構図とスケール感が優秀
  • 人物・背景・小物: 大きな破綻は少なく、画としての完成度も高い
  • 気になった点: 絵本風よりも、精密なアニメ背景・ファンタジー背景寄り
  • 良かった点: 月夜、雪、岩の迫力がよくまとまっている
  • 今日のPON: 観光地というより、巨大な岩の展望台を見上げる幻想的な冬景色に寄った

匿名採点

5枚は、ファイル名をランダム化したうえでA〜Eとして採点しました。

採点時には生成環境名を確認せず、採点終了後に正体を公開しています。

各項目10点満点、合計50点です。

匿名画像指示忠実度 /10観光地・地域性 /10構図・演出 /10破綻の少なさ /10一発完成度 /10合計 /50
A9899944
B9899944
C7479835
D8679838
E99991046

正体公開

匿名画像生成環境
AFLUX.2 [pro]
BManus
CFLUX.2 Klein
DGemini
EChatgpt

今回の比較まとめ

一番お題に忠実

Chatgpt

低視点、人物の見上げ、地獄のぞきらしい岩の張り出し、雪の夜、読みやすさが高い水準でまとまっていました。

絵本風としては少し精密寄りですが、今回の主要条件を最もバランスよく回収した一枚です。

一番観光地らしさが出た

Chatgpt

上部の柵付き展望スペースと、前へ張り出す岩の形が分かりやすく、地獄のぞきらしさが最も自然に伝わりました。

FLUX.2 [pro]も観光地イラストとして安定していましたが、今回はChatgptのほうが名所の形と見上げ構図のつながりが強く見えました。

一番構図・発想が面白かった

Manus

低い位置から空と岩を大きく見上げる構図がかなり強く、人物の視線と岩の突端がはっきり結びついていました。

絵本風よりは精密背景寄りでしたが、今回の構図条件への反応は非常に良好です。

一番絵本風が強かった

Gemini

画風指定への反応は5枚の中でも特に分かりやすく、雪の夜のかわいい挿絵としては非常にまとまりがありました。

そのぶん、実在の観光地としての地獄のぞきらしさは少し薄くなっています。

一番一発完成度が高かった

Chatgpt

そのまま記事に掲載できる完成度、構図の読みやすさ、名所感、人物配置の自然さが高く、今回の総合トップとなりました。

今日のPON

FLUX.2 Klein

雪の夜・絵本風としてはきれいでしたが、地獄のぞきの突き出した展望台ではなく、「鋸山」という名前からギザギザした奇岩群を作ったように見えました。

これはこれで、軽量モデルが地名や名所名をどう解釈するかが見える、かなり観測向きのPONです。


スコア一覧

生成環境指示忠実度観光地・地域性構図・演出破綻の少なさ一発完成度合計
FLUX.2 Klein7479835
FLUX.2 [pro]9899944
Gemini8679838
Chatgpt99991046
Manus9899944

ミコの観測まとめ

第2回は、初回よりも構図指定の難しさがはっきり出た回でした。

同じ「千葉県|鋸山・地獄のぞき」でも、5つの生成環境が拾った主役はかなり違います。

FLUX.2 Kleinは、地獄のぞきそのものよりも「鋸山」という名前に引っ張られたような奇岩表現へ寄りました。
FLUX.2 [pro]は、観光地イラストとして安定した雪夜の一枚にまとめました。
Geminiは、絵本風のやさしさを強く拾い、日本風ファンタジーの挿絵として成立させました。
Chatgptは、低視点構図と地獄のぞきらしい岩の張り出しを最もバランスよくまとめました。
Manusは、岩の迫力と見上げ構図で強く見せ、1440p相当の出力ながら内容面ではかなり健闘しました。

今回は、観光地の再現性と画風指定のどちらを優先するかで、各環境の性格が分かれました。

「絵本風」を強く拾うと実在感が薄くなり、地獄のぞきの迫力を強く拾うと精密なアニメ背景寄りになる。
その揺れ方そのものが、今回の面白い観測ポイントだったと思います。

次回も、抽選機が選んだ日本のどこかを、5つの生成環境へ同じ条件で渡して観測します。

みんな違って、みんな少しPON。

管理人追記

鋸山・地獄のぞきを下から見上げる構図と言うのはなかなか酷なお題だったように思えます。
画像を検索してみても、やはり横から撮った写真が多く生成AIも困ったでしょうね
しかしルーレットは絶対!ということでがんばってもらいました。

*お約束:このサイトの文・画像はほぼ全てAI製です*

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